トータルでリハビリテーション|きしもと整形外科|長久手市の整形外科・スポーツ・リハビリ・ペインクリニック内科

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トータルでリハビリテーション

トータルでリハビリテーション|きしもと整形外科|長久手市の整形外科・スポーツ・リハビリ・ペインクリニック内科

2025年6月16日

トータルでリハビリテーション

Q:これはどういうことでしょうか??

言葉の意味が不明ですよね(笑)。これは一人の患者さんがきっかけではなくてスポーツの患者さんたちをたくさん診察している中で感じたことです。少年野球で肩や肘を痛めた患者さん、バスケットボールで腰椎分離症になった患者さん、陸上競技で膝を痛めた患者さん、サッカーで膝の靭帯損傷を受傷した患者さんなどを診察してきました。これらのスポーツ障害・外傷の治療には、痛いところ・怪我したところだけ診ていてはダメなんですね。

Q:どのようなところを診ていくのでしょうか??

姿勢が悪かったり、股関節や足首が硬かったりと、全身をチェックして悪いところを見つける必要があるのです。例えば野球で肩を痛めた子供の診察の場合ですが、まずは肩の近くの関節を診察します。肘や手首だけではなく、肩が乗っかっている胸郭(肋骨・胸や背中付近)を痛めていないか、硬くないかなどを診察します。さらには、肩から遠く離れた骨盤・股関節付近、足関節・足部なども診ていきます。

Q:肩と股関節や足は関係なさそうに思ってしまいますが、そうではないのですね??

はい。扁平足(へんぺいそく)があったり、足付近の軸がブレていたり、足首や股関節が硬かったりすると、その部分のバランスが悪くなったりパフォーマンスが悪くなったりして、少し無理をしてボールを投げるようになります。その無理の繰り返しで肩を痛めることがあるのです。そのような状況でも肩を痛めず上手に、しかもハイパフォーマンスで投げられる子供も、もちろんいます。しかし、中にはその無理の繰り返しで肩を痛める子供もいるのです。

Q:遠く離れた足の異常が肩に影響することがあるということでしょうか??

そういうことです。そのために、痛いところだけではなく、体全体のバランスの悪いところや、硬いところを見つけるところから治療が始まるのです。それをリハビリテーションや装具療法で改善していく。トータルで治療する必要があるのです。他には膝関節の障害(怪我ではなく、使いすぎで痛いこと)は足や股関節、太ももやふくらはぎの筋肉のバランスの悪さや硬さが原因となることがあります。そのため、太ももの筋肉をほぐしたり、足部の扁平足の治療をすると、膝自体に何もしていなくても膝の痛みが楽になることがしばしばあります。

Q:なるほど、そのように治療を行なっていく、だからトータル、つまり全身をリハビリテーションなのですね。

ただ、全てを改善できるわけではありません。体のバランスや軸、硬さなどには個人差があります。治療の目標は個人差であるものを矯正しようというものではありません。運動し過ぎたり、十分な休息がないと、本来はなかった左右での差が出てきたり、本来は柔らかかったところが、筋肉の疲れで硬くなったりすることがあります。それらを改善して本来あるべきバランスや柔らかさを取り戻してもらうことを治療の第一の目標とします。その上で、パフォーマンスを良くするために追加でバランスを向上させたり、競技に必要な関節の柔らかさを獲得してもらえたらと思います。

本来あるべき体のバランスや柔らかさに戻すことが第一の目標なのですね。トータルでのリハビリテーションのお話ありがとうございました。

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