
肩痛・膝痛・静脈瘤外来
肩痛・膝痛・静脈瘤外来
東濃厚生病院で開設していた【膝痛・肩痛と静脈瘤の外来】を当院でも行ってまいります。近年、エコー(超音波検査機)の発達により、外来で手軽に皮膚の下にある、筋肉、靭帯(じんたい)、腱、関節などの状態を見ることができるようになりました。それに伴い、エコーに、注射やリハビリテーションを組み合わせることでより良い痛みをケアを期待できるようになりました。
東濃厚生病院では、通常の外来時間にエコーでの治療を行っていましたが、注射を希望する患者さんが多くなり、通常の外来の時間を圧迫して多くの患者さんに時間的な負担をかけていました。そこで、エコーと注射での診察に特化した外来を開いていました。ここでは、他の治療法ではなかなか改善しない痛みを主に診察していました。膝関節痛、肩関節痛が最も多いので【膝痛・肩痛】にしていますが、腰痛、臀部痛、肘痛、足関節痛、股関節痛などにも対応しております。
きしもと整形外科では特定の日時は設けませんが、エコーを用いた注射での治療をご希望の方はできるだけ、前もって予約をとっていただけるとじっくりと時間をかけて診察することができるので助かります。どうか予約のご利用をお願いいたします。
エコーを用いて、筋肉、筋膜、神経・血管、靭帯、腱、関節などの状態を確認して痛みの原因となっていると思われるところに、さまざまなタイプの注射を行います。生理食塩水やブドウ糖液、ステロイド、通常の麻酔薬(虫歯の治療や、傷の縫合などに使う強力なものです)などを量や配分を変えて注射します。これにより一時的ではありますが痛みの緩和、炎症の抑制を図ります。注射すべき場所がいくつかあるため、効果を認めるまでに3回程度の注射が必要になることがあります。膝であれば5カ所ほど、肩であれば6カ所ほど注射の効果を認める部位があります。それらの中から最も効果が期待できる部位から注射をしていきます。
膝痛部位のエコー画像
副作用(合併症)としては、麻酔薬を使用する時には、薬に対するアレルギー反応があります。どのような薬に対しても起こりうる合併症ではあります。また、ステロイドの注射を繰り返すと感染(バイキンが入ること)の危険性があがります。
注意点としては、動きすぎないことがもっとも重要です。注射直後に劇的に痛みが改善する患者さんがしばしば見られます。これは麻酔薬による効果ですので、何かが治ったわけではありません。麻酔薬が効いている時に動きすぎる(いつもはできなかった草むしりをするなど)と、麻酔薬が切れた(注射後2時間後)ぐらいに激痛が生じることがあるので、痛みが軽減しても安静にして、これまで通りの慎重な生活を送りましょう。普段草むしりをしていない方は、注射で膝の痛みが楽になったからといって、草むしりをしてはいけません。
骨の変形や症状の強い方にとっては、この注射での治療は一時的に痛みを軽減したり炎症を抑える効果のみで根本的な治療にはなりません。人によっては3−4日から2週間ほど効果を感じますが、半日も持たなかったということもしばしばあります。注射をするだけではなく、リハビリテーションや装具療法、内服を組み合わせて、痛みが軽減している間に何かを改善することを目標としましょう。
よろしくお願いいたします。
いずれも注射だけで治療するわけではなく、注射後のリハビリテーションや内服等の併用が重要となります。
①80代女性 以前からの右肩痛で右肩(写真手前)が上がらない
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